町工場さまが交わす秘密保持契約とは?本当に必要?そのひな形ってある?

毎々当ブログを訪問してくださり、誠にありがとうございます。

わたくし、イーダと申します。

つい先日、お客さまからこんなことを言われました。

お客さま:
イーダさん、顧客から仕事の依頼があったんだ。

この仕事はいくつかの部品を下請けさんに外注しなければいけないんだよ。そのためには、顧客から預かった図面を下請けさんに渡す必要があるんだ。

そこで、下請けさんから「秘密保持契約書」を取り交わしたいと言われたんだけど、そんな必要ある?

イーダ:
社長!個人情報保護や情報セキュリティが重要なのはおわかりだと思いますが、今は秘密保持についての契約もだんだん大切になってきていますよ。

…ということで、今回は町工場さまの秘密保持契約についてお話しさせて頂きます。

スポンサーリンク

1. 町工場さまが交わす秘密保持契約とは?

まず初めに、秘密保持契約とはどういうものかをご説明します。

秘密保持契約とは、契約を結ぶ当事者が、お互いの機密情報を外部に漏らさないことを約束するものです。

仕事のため、自社の重要な情報を取引先や外注に教える必要が生じた場合、その情報を他に漏らされないよう、守秘義務を課します。

情報化社会の今日、大企業などでは1つの情報が漏れたことによって数千万円から数億円の損失を被ることもあります。

秘密保持契約とは、企業の利益を守るための重要な契約なのです。

ちなみに、秘密保持契約は「NDA」(Non Disclosure Agreement)とか

「CA」(Confidencial Agreement)とも呼ばれます。

皆さまが秘密保持契約を口にされる時は、NDA?とか、CA?なんて言ってみてください。

ちょっとカッコイイかもです。

また、秘密保持契約が必要となるのは、以下のような場合です。

1 製造部品やソフトウェアなどの開発を外注する
2 新商品などの広告宣伝記事やデザインをライターやデザイナーに外注する
3 商品やサービスの開発を業務委託する
4 代理店に販売を業務委託する
5 自社の従業員に会社の重要機密を扱わせる

上記はあくまでも例示です。

秘密が漏えいされると困る場合には、あらゆるケースで秘密保持契約が有効です。

出典元  https://www.google.com/

2. 町工場さまに秘密保持契約は必要か?

ところで、特に小規模事業者の町工場さまにとって、秘密保持契約は本当に必要でしょうか?

契約を交わす双方に古くから信頼関係が強く結ばれていれば、必要ないかもしれません。

その場合は100%相手を信じることが必要です。

しかし、もし万が一、信頼しきっていた相手が自分の重要な機密情報を外部に漏らしてしまったら?例え故意ではなくてもです。

非常に難しい問題ではあります。

契約書を作成するのも大変ですし、労力が要ります。

契約書の内容を専門家にチェックしてもらうことも場合によっては必要でしょう。

日頃から信頼しあっている相手と充分話し合って、お互いに遺恨を残さないよう、険悪な関係になって今後の取引に影響が出ないよう、

契約書を交わすか否かを決めて頂ければと思います。

出典元  https://www.google.com/

3. 町工場さまに見合う秘密保持契約書のひな形はあるか?

前述のとおり、秘密保持契約書はそう簡単に作成できるものではありません。

内容的にもかなり専門的な要素を含んでいますので、白紙の状態から「さあ、書くぞ!」は少々無理があります。

ですので、秘密保持契約を結んでいる同業者から、参考として契約書をもらう方法があります。

しかし!です。

これはよっぽど気心が知れた仲でないと頼みにくですね。

場合によっては、弁護士さんにお金を払って作成してもらっているかも知れませんし。

おそらく、「参考にしたいので、御社の秘密保持契約書のコピーを頂けませんか?」などど言っても、快諾してくれる会社は少ないでしょう。

それでは、インターネットで検索して、自分の会社や業種に合うひな形を探すのはどうでしょうか?

そこで、実際に検索してみました!

「結構あるな」との印象ですが、これで本当に大丈夫なのか。本当に効力があるのか。

ちゃんと弁護士などの専門家がみている秘密保持契約書のひな形なのかが分かりませんでした。

ですが、経済産業省が標準の秘密保持契約書のひな形をネットに公開しているのがわかりました!

こちらをクリックしてください!

そっくりそのまま使うのは難しいでしょうが、契約を取り交わす相手とじっくり検討して、

実情に見合った内容に仕上げていけばよろしいかと思います。

また、効力の面でも経済産業省が公開しているひな形ですから問題ないでしょう。

4. 最後に 〜まとめ〜

如何でしたでしょうか?

町工場さまが仕事をするうえで、個人情報保護や情報セキュリティの規則遵守はもはや当たり前になっていますが、

今回お話しさせて頂いた秘密保持契約は、その重要性が増してきています。

町工場さまが秘密保持契約を結ばないと、もはや仕事にならないという日は、

私たちが思っている以上に早く訪れるかも知れません。

そのためにも、今から秘密保持契約をしっかり理解して、自社なりの仕事のケースに応じたひな形を用意しておく必要があると思います。

私なども含めて、「面倒だな」とか「仕事がやりにくくなった」とお考えの方も多いかと思います。

しかし、契約や規則の上に成り立つ仕事をどうやったらスムーズに行えるか。

それを考えていかねばならない時なんだと思います。大変ですが…。

以上、今回も最後までお読み頂き、誠にありがとうございました!

スポンサーリンク